別のア・リーグ球団関係者によれば「突っぱねられているわけではなく、あくまでもペンディングというスタンスらしい」とのことのようだが、ペリー・ミナシアンGMを筆頭としたエンゼルスの編成部門にとっては穏やかではないだろう。

「シーズン中の交渉は難しい」

 大谷自身や代理人のネズ・バレロ氏側から考えれば、エンゼルスがポストシーズン進出を果たせるか否かも含め契約最終年ぎりぎりまで残留の判断材料を見極めたいとしているはずである。

 実際にバレロ氏は今年3月のスプリングトレーニング期間中に日米のメディアとの取材対応で「今季中にエンゼルスと残留合意する可能性」について問われ、「あまりないと考えている。シーズン中の交渉は難しい。シーズン終了後に話し合いの場を持つことのほうが全てにおいて合理的だろう」と述べた経緯もある。

 そこを前に残留交渉のテーブルに着けるはずもなく、一刻も早く懸案事項の終着点を見出したいエンゼルス側の勇み足は今のところ完全な空振りとなってしまっているようだ。