(2)電力供給網の保護対策:次世代エネルギー供給技術

 本項は、NTTのBeyond our planetの「電磁パルス」を参考にしている。

 太陽フレアによる様々な事象の影響があっても電力供給が途絶えない、次世代エネルギー供給システムの研究が進んでいる。

 次世代エネルギー供給システムでは、直流380ボルトの高電圧直流給電システムが導入された地域の拠点となり得る建物と、周辺地域の複数の発電装置や、定置・車載の蓄電池、および電力の消費者とを直流の電力網で連結する。

 直流給電システムは交流給電システムと比較して、直流で動作するITC機器などに変換なしで電力を供給でき、またバックアップ用の蓄電池も直流のメイン配線に直結するため、変換ロスの少ない高効率なシステムと言える。

 太陽フレアや高高度核爆発電磁パルス(HEMP:High altitude Electro Magnetic Pulse)の影響を受けた際には、交流給電システムの場合には、交流システムに必要な同期制御を行うソフトウエアがエラーを起こし、同期が外れて電力供給が途絶えるリスクがある。

 それに対して直流システムでは、同期制御の必要がないこと、および直流メイン配線に蓄電池が直結していることにより、電力供給の途絶リスクが低減する。

 この、直流システムであることが、次世代エネルギー供給技術が太陽フレアやHEMPなどに強い理由と言える。

 直流電力網は、災害時に電力会社からの電力供給が途絶えても、周辺地域の再生可能エネルギーや蓄電池を組み合わせることにより、電力の融通が可能である。

 また、通常時に周辺地域の再生可能エネルギーが余剰となれば、拠点となる建物の蓄電池に効率よく蓄えることも可能となる。