再エネの特別扱いはもうやめよう

 世界的にもFITは終わり、再エネ補助金も市場で決める方向だ。民主党政権が手本としたドイツも、FITは廃止した。日本でも太陽光はすでに500kW以上は入札になっており、それ以外の再エネについても経産省は「FIT制度からの中長期的な自立化を目指す」としている。

 FITの財源としては原発を再稼働して浮く化石燃料のコストが見込まれていたが、再稼働が進まないため、賦課金を大幅に上げざるをえなくなった。東電の場合、賦課金は電気代の値上げ分のほぼ7割を占める。

 本来の電力自由化は、再エネも含めて市場で競争するものであり、原発を止めたまま再エネに巨額の補助金を注ぎ込む政策は長続きしない。FITに甘えてきた再エネ業界も、自立できる電源になるときだ。

 今まで太陽電池のコストが急速に下がったのは、世界的にFITで需要が嵩上げされてきたからだが、中国がFITから撤退する方向を打ち出し、世界的にも太陽光バブルが終わった2018年は、太陽電池の世界市場は史上初めて縮小する見通しだ。

 長期で考えると太陽光は有望なエネルギーだが、天候に左右されるので、蓄電技術に奇蹟的な技術進歩がない限り、100%電力をまかなうことはできない。負荷を調整するには、火力や原子力で補完する必要がある。

 これまで再エネはクリーンエネルギーとして特別扱いを受けてきたが、基幹的な電源となる時代には、火力や原子力と同じ条件で競争すべきだ。補助は炭素税のような技術中立的な制度で行うことが望ましい。もう再エネの特別扱いはやめ、「普通のエネルギー」になるときである。