2016年の中国の出生数は、前年比で130万人多い1790万人だったが、増加数は予想の半分以下にとどまった。2017年は2000万人を見込んだが、1700万人に減少してしまった。

 さらに、今年に入って米国のウィスコンシン大学の易富賢氏ら人口統計専門家が、「2018年の全土の出生数は前年比で79万人増加するとの政府予測を裏切り、250万人減少した」と香港メディアなどで発表。

春節を象徴する深紅の提灯は、時代が変っても、正月に欠かせない飾り物だ(筆者撮影)

 今月中に予想されている中国国家統計局の2018年の人口統計公式発表を前に、中国の昨年人口が、建国以来初めて70年ぶりに減少したことを明らかにしたのだ。

 その上で「少子高齢化の波は加速化し、中国経済の活力は弱体化し、人口動態上の危機でもある」と警鐘を鳴らした。

 また、中国の出生率は「2000年以降、日本より低い状態が続いている。中でも2010年から2016年の平均は『1.18』で日本の1.42をはるかに下回った」とも指摘した。

 そんな中、中国が「金豚年」にあやかり、二人っ子政策を廃止しても、その効果は望まれないのが現実ではないだろうか。

 中国だけではなく、韓国、シンガポール、タイ、台湾、最近では多産のイスラム圏のマレーシアでも少子高齢化の潮流が懸念されている。

 このように、中国でも高等教育を受けた大都市圏の女性は、仕事を最優先するだけでなく、若い夫婦にとって高騰する教育費や住宅費用が大きく家計を圧迫していることから多産に向かうのは難しいとみられる。

 さらに、心理的な作用として、「一人っ子が理想」だとする長年の概念を取り払うだけの大家族や子育てによるメリットより、デメリットが危惧されている現状がある。

 筆者の友人で、北京に住む共働き夫婦も、日頃、こうつぶやく。