中国軍は3200名の機械化精鋭部隊、戦車、装甲車、自走砲など900両にものぼる戦闘車両それに30機の航空機などを派遣した。

 ロシア軍と中国軍ならびにモンゴル軍による多国籍軍合同演習は、トランス・バイカル地方のチュゴル軍事演習場で、機械化部隊による防御、砲撃、反攻などの実戦的訓練が実施されている(下の地図)。

チュゴル軍事演習場の位置
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 中国がこの規模の軍隊を海外での訓練や演習に派遣するのは、今回が初めてである。中国軍当局によると、今回中国軍が参加した目的は、中国とロシアの親密な戦略的相互信頼を醸成し、中国軍とロシア軍の実戦的協働関係を構築するためだという。特定の仮想敵国を想定しての合同訓練という意味合いは持っていないし、中露軍事同盟を準備してのものでもない、とのことである。中国政府当局も中国軍とロシア軍が参加してのこの種の軍事演習は、両軍の間だけでなく両国の間の相互理解と信頼醸成に大いに貢献する、としている。

 とはいえ、中国が大規模な精鋭部隊をヴォストーク2018に送り込んだことには大きな意味がある。ロシアがSU-35戦闘機(アメリカのF-35ステルス戦闘機にも優るとも劣らないといわれている新鋭戦闘機)を中国に輸出し始めた事実などと相俟って、米軍やNATOやシンクタンクなどのロシア専門家たちは、「実質的な中露軍事同盟がスタートし始めたと考えるべきである」と指摘している。