広大な領土を有するロシアは、4年ごとにウラル地域での大規模軍事演習ザパド(西方)を、そして、ザパドの毎翌年にはシベリア地域でのヴォストーク(東方)をそれぞれ実施している。いずれも大規模な軍事演習であるが、昨年のザパド2017に参加したのがおよそ兵力10万名のロシア軍ならびにベラルーシ軍であったのに比べると、3倍の参加人員となったヴォストーク2018は超巨大軍事演習ということになる。

 演習は機械化部隊や航空機が多数参加しての陸軍部隊が中心となるが、海軍の機動演習も組み込まれている。今回は、ロシア大平洋艦隊とロシア北方艦隊に所属する戦闘艦艇ならびに補給艦艇など合わせて80隻のロシア海軍艦艇が、オホーツク海、ベーリング海、そして東方フォーラム2018が開催されているウラジオストク沖の日本海で実施されている。

 ロシアはNATO諸国との関係が悪化している上に、アメリカ軍も対ロ強硬姿勢に舵を切った。そんな状況のなかで、史上最大規模のヴォストーク2018を実施したということは、第一義的にはNATOに対する強烈な威嚇の意味合いを持たせた演習であることは間違いない。

 今回の演習には、ロシア軍の全ての空挺部隊が参加しているうえに、わざわざロシア北方艦隊を太平洋艦隊に合流させている。ロシア軍専門家によると、それらは具体的にNATOとの戦争を見据えた訓練であることの証だと言う。なぜならば、空挺部隊は東ヨーロッパ侵攻の先鋒部隊となるし、戦術核を積載する北方艦隊は北極海からNATO諸国を攻撃する任務を持っているからだ。

実質的な中露軍事同盟がスタートか

 ヴォストーク2018には中国人民解放軍とモンゴル軍も参加している。