人は頑張った分だけ成果を認めてもらいたい、褒めてもらいたいという欲求を持つ。その欲求が満たされると、それが成功体験という「快」の刺激となり、その「快」の刺激が得られることに「面白さ」を感じるようになる。

 しかし、プレイヤーとして優秀な人は求める仕事の水準が高いため、一般的なプレイヤーと比べて部下の仕事ぶりに満足できる確率は低くなる。

 また、仕事ができない人の気持ちを理解することが難しいため、「なぜこれくらいのことができないんだ?」といった怒りや不満を覚えやすい。加えて、「普通こうするだろ」「言われなくても普通ここまでやるだろ」といった具合に、レベルの高い「普通」を求める傾向がある。

 そのため部下の仕事ぶりに対して、褒めることよりも、できていない点の指摘や注意の方が多くなり、結果として部下の仕事ぶりを否定しがちになる。

高い目標が「普通」の人とそうでない人

 また、プレイヤーとして優秀な人は、下積みから今に至るまでの各ステージにおいて、そつなく労せず仕事をこなしてきていることが多い。

 そして、1つの目標を達成すると、より高い目標を自らに課して、それに向かってさらなる努力を始める。それが本人にとっての「普通」だったりする。

 そのため、部下が苦労の末に目標を達成しても、そんなに苦労するほどの目標でもないだろと、労をねぎらったり、褒めたりすることもなく、淡々と次の目標を与える、あるいは次の目標を設定させる。

 と同時に、部下に求める仕事の水準をさりげなく引き上げる。部下は苦労の末に目標を達成しても、労をねぎらってもらうことも褒められることもなく、求められる仕事の水準だけがどんどん上がっていく。

 その結果、自信を持つことができないままにプレッシャーだけが高くなっていく。

 また、プレイヤーとして優秀な人は成功体験が豊富であるがゆえに、自分の意見が正しいと思い込みがちであり、部下の意見になかなか聞く耳を持てず、自分の意見を押しつける傾向がある。