減少が始まった中国の原油輸入

解消されない原油市場の過剰供給

2015.06.19(金) 藤 和彦
    http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/44058
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ゴーストタウン化する「中国版マンハッタン」

中国では一大金融街に成長することを期待して開発された地域がいまやゴーストタウンと化している。天津の響螺湾地区の人けのない街路(2015年5月14日撮影)。(c)AFP/GREG BAKER〔AFPBB News

「今の戦略は機能している。市場が均衡を取り戻すには時間がかかる」

 6月5日のOPEC総会後の、サウジアラビアのヌアイミ石油鉱物資源相によるお決まりの発言である。

  2014年11月、OPECは米国のシェール業界などのライバルからシェアを死守するため、市場が供給過剰に陥っていた中での「減産見送り」という戦略を採用した。

 サウジアラビアが「OPECの戦略が機能している」と見なすのは、原油価格の下落により需要が目を見張るほど伸びて、市場の過剰供給の解消につながるとの期待からだ。IEA(国際エネルギー機関)も6月11日「原油安を背景に今年の原油需要は急増する」との見通しを示した。

 だが、果たしてそのとおりになるだろうか。

原油生産の手を緩めないOPEC主要国

 現在の原油市場は、昨年11月よりも、OPECが好ましいと考えている原油価格のレンジ(1バレル=60~70ドルか)を逸脱させかねない要因が増加している。

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経済産業研究所上席研究員。1960年、愛知県生まれ。早稲田大学法学部卒。通商産業省(現・経済産業省)入省後、エネルギー・通商・中小企業振興政策など各分野に携わる。2003年に内閣官房に出向(エコノミック・インテリジェンス担当)。2016年から現職。著書に『日露エネルギー同盟』『シェール革命の正体 ロシアの天然ガスが日本を救う』ほか多数。

エネルギー戦略

20世紀の社会を築き、支えてきた石油。しかし世界的な環境意識の高まりの中で、石油依存社会の限界が明らかになりつつある。石油はいまどうなっているのか。石油社会の次を築き、新世紀を切り開くイノベーションは何か。その最先端の姿をリポートする。

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