若者よ留学はいいぞ(連載第5回、前回はこちら

 多額の費用に加えて、留学を拒む大きな理由は、「留学するメリットが分からない」ことです。留学は特効薬ではないのですが、最高の入口です。ぜひ、グローバルで活躍する良さに目を向けてほしいと思います。

「グローバル人材」という新たな階級

米ペンシルベニア州フィラデルフィアにあるペンシルベニア大学ウォートンスクール(ウィキペディア

 教育は、長い目で見た投資ですから、将来を見越すことが大切です。

 まず、社会階層は伝統的に、企業家、労働者側のホワイトカラー、ブルーカラーなどと区分されていましたが、そこに「グローバル人材」という新たな階層が出現しています。

 多国籍企業では、本国にとどまるのではなく世界中を異動して活躍する上位の人材層がいます。彼らは、世界のビジネスを経験するために、また現地を立ち上げるために、本社と海外を転々とします。

 待遇は他の従業員と違います。

 特に、途上国では、桁違いです。先日インドの友人と話したとき、多国籍企業のグローバル人材だと、インドでも年収5000万円は当たり前。通常の大卒サラリーマンは年収100万~200万円ですから、年収差は数十倍、同じ労働者であってももはや同じ階層とは言えないほどの格差となっています。

 米国では最高経営責任者(CEO)の巨額報酬が社会的批判にさらされたことがありましたが、そうした一部の個人的成功者だけでなく、同じ雇われの身である労働者の間でも、グローバル基準の報酬を得られる人と、ローカルな待遇しか得られない人に、埋めがたい差が生じているのです。