■ 先週の米国株式市場
―ギリシャ問題の進展などを受け史上最高値を更新―
<先週の概況>
先週の米国株式市場は上昇し、ダウ平均やS&P500は史上最高値を更新しました。ハイテク株比率の高いナスダック総合指数も14年11ヶ月ぶりの高値をつけました。ギリシャの債務問題で、2月末が期限だった金融支援について4ヶ月間延長されることがEUとギリシャの間で合意され、ギリシャのEU離脱や財政破綻などがひとまず回避されたことが好感されました。なお、16日はプレジデント・デーのため米国市場は休場でした。
■ 米国株式市場バリュエーション
■ 業種別リターン
■ ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング
<上昇>
ダウ平均採用の30銘柄のうちボーイング(BA)、ナイキ(NKE)、ユナイテッド・ヘルスグループ(UNH)など17銘柄が上昇しました。<下落>
原油価格が小幅ながら下落したことから、シェブロン(CVX)とエクソン・モービル(XOM)の2社が下落率上位となりました。また、ウォルマート・ストアーズ(WMT)は従業員の賃金を引き上げると発表したことから今後の人件費増加が懸念され、売られました。キャタピラー(CAT)は11―1月の世界機器販売額が前年同期比14%減だったと発表したことが嫌気されました。■ 先週発表された主な経済指標
1月開催分FOMC議事要旨
ただ、今回発表された議事要旨で参加者の一部から低インフレの長期化や「忍耐強くいられる」との表現を削除した場合に市場の利上げ時期予想の範囲が狭まってしまうとの懸念が表明されていたことが明らかとなりました。結果的に議事要旨が市場の予想よりもハト派的内容だったことから利上げの早期化観測はやや後退する格好となりました。
■ 今後発表される主な経済指標
2月24日 2月 カンファレンスボード消費者信頼感指数 市場予想 102.9 前月 99.5
24日に2月のカンファレンスボード消費者信頼感指数が発表されます。原油安による可処分所得の高まりなどを背景として米国の消費者センチメントは高水準を保っていますが、先に発表された2月のミシガン大学消費者信頼感指数は予想外に前月から大きく低下しました。調査対象人数が多く、より調査内容の信頼性が高いとされるカンファレンスボード消費者信頼感指数がどのような結果となるか注目されます。
■ マーケットビュー
―短期的にやや過熱感あり買い急ぐべき局面ではない―
米国株式市場には短期的にやや過熱感が出つつあります。筆者が手元で独自に計算しているS&P500の騰落レシオは20日時点で130に達しました。昨年1年間を振り返ると、騰落レシオが140程度まで上昇した後株価が短期的に調整する局面が複数ありました。もちろん騰落レシオが160を超えても株価が上昇を続けた局面もあり、騰落レシオのみで株価の値動きを予測することはできません。ただ、依然として経済指標には冴えない内容が目立っていることからも、買い急ぐべき局面ではないと考えています。
フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕
■ご留意いただきたい事項
当画面でご案内している内容は、マネックス証券でお取扱している商品・サービス等に関連しますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
■ご留意いただきたい事項
・当社は、本レポートの内容につき、その正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。
・記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。
・過去の実績や予想・意見は、将来の結果を保証するものではございません。
・提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
・当社は本レポートの内容に依拠してお客さまが取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。
・投資にかかる最終決定は、お客さまご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
・本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。
・内容に関するご質問・ご照会等にはお応え致しかねますので、あらかじめご容赦ください。