本記事はマネックス証券の米国株 MARKET PICK UP/中国株 MARKET PICK UPを転載したものです。本資料のご利用については、必ず記事末の「ご留意いただきたい事項」をお読みください。当該情報に基づく損害について株式会社日本ビジネスプレスは一切の責任を負いません。

先週の米国株式市場
―良好な経済指標を受け利上げ早期化懸念高まり下落―


<先週の概況>

先週の米国株式市場は主要3指数が揃って下落しました。休場明けの26日に発表された耐久財受注(除輸送機器)、新築住宅販売件数、カンファレンスボード消費者信頼感指数がいずれも市場予想を上回って前月から改善したことを受け、利上げが早まるのではないかとの思惑が高まり下落しました。週の後半にかけても株価の戻りは鈍く、ダウ平均は週間で1%超の値下がりとなりました。




米国株式市場バリュエーション




業種別リターン



ダウ平均採用銘柄 週間騰落率ランキング



<上昇>

ダウ平均採用の30銘柄中上昇は7銘柄にとどまりました。インテル(INTC)は同業で半導体大手のアルテラ(ALTR)の買収で近く合意すると伝わって週間で3%の値上がりとなりました。

<下落>

ドイツのベンチャー企業を買収したことが明らかとなったアップル(AAPL)は週間で2%近く下落しました。原油価格の上昇一服を受けてシェブロン(CVX)やエクソン・モービル(XOM)もそれぞれ下落しました。

先週発表された主な経済指標

新築住宅販売件数 4月 51.7万件 市場予想 50.8万件 前月 48.4万件(上方修正)

26日に発表された4月の新築住宅販売件数は51.7万件と市場予想を上回り、前月から改善しました。前月分も48.1万件→48.4万件に上方修正されました。

先に発表された中古住宅販売件数は予想外に前月から悪化するネガティブ・サプライズとなりましたが、新築住宅販売件数は堅調な改善が確認される結果となりました。

足下まで発表された住宅市場の関連指標は好悪まちまちで、本格回復まではまだしばらく様子を見る必要がありそうです。


今後発表される主な経済指標

5月 ISM製造業景況感指数 市場予想 52.0 前月 51.5

1日にISM製造業景況感指数が発表されます。冬場以降悪化が続いてきた同指数ですが、3月分が51.5で横ばいとようやく悪化に歯止めがかかり、底入れの兆しが見えました。

ただ、先行指標とされる各地区連銀の発表する景況感指数の5月分は、ニューヨーク・リッチモンドが前月から改善した一方フィラデルフィア・カンザス・ダラスは前月から悪化、さらにシカゴ購買部協会景気指数も前月から悪化と予断を許さない状況です。


マーケットビュー
―値下がり局面は長期的な投資妙味あり―

先週のマーケットビューでは良好な経済指標が発表されると利上げの早期化が意識されることから上値の重い展開を想定していると記しました。耐久財受注や新築住宅販売件数の予想比上振れを受け株が売られ、概ね想定通りの展開となりました。

先週発表された主要な経済指標は、以下の表の通りで前月から改善また市場予想比上振れが目立つ結果となりました。米国経済は冬場の落ち込みから脱して徐々に上向きつつあると言えそうです。このまま回復基調を維持し、堅調な成長軌道に戻ることができればいよいよ秋口にも利上げという展開となりそうです。




今週はISM景況感指数、個人消費支出、新車販売台数、雇用統計など重要な経済指標の発表が続きます。先週同様良好な経済指標が発表されれば利上げが意識されて株が売られるといった展開が想定されますが、本来米国経済の復調は米国にとっても、世界経済にとってもポジティブなニュースです。利上げできる状況というのは、経済が復調しているからであり、過去3度の利上げ局面を見ても、利上げから数ヶ月間は調整が続くものの、後から振り返れば買いのチャンスだったということになります。今後株価が大きく下落する局面には少しずつ買いを入れるという手法は長期的に見て報われやすい投資法と言えるでしょう。

フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕

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