SNSは世の中に十分に浸透し、ユーザー数の増加や投稿の量はかなり落ち着いてきた感がある。皆さんも、一時期のようにフェイスブックに毎日、友達リクエストが来たり、自分で小まめに投稿するようなことはなくなりつつあるのではないだろうか。

 しかし、サービス提供者側は、何とかしてサイトを活性化させ続けなければならない。そこで、投稿されている記事の見せ方を変えたり、繰り返し表示するなどの工夫を講じるようになる。

 同時に増えているのが広告表示であり、どこからか探し出されてきた「珍しい動画」へのリンクや、いわゆる「美談」系のコンテンツなどだ。

美談を信じるのは「いい人でありたい」から?

 先日、客先で雑談をしているとき、「最近の若者は」という類の話になった。その際に「でも、最近の女子高生は結構しっかりしているからね」といった話が出た。

 まあそうかもしれないなと思いつつ、筆者は、SNSで拡散していたある話を思い出した。電車のなかで女子高生がマナーの悪い大人の女性に対して正論をぶつけてやり込め、周りはスッキリした、といった話である。