営業やサービスの仕事に関わる方ならば、サービス品質の向上を常に意識されていることと思います。しかし実際には、サービス品質の向上やバラツキ解消がなかなかできずに苦悩している会社や組織が多いようです。
サービス品質を向上させるには「経験を積むしかない」「ベテランの背中を見て学べ」「マニュアルを守ろう」などと月並みな指導や精神論になってしまい、サービス品質向上が絵に描いた餅になってしまっているところもあります。
「サービス品質を上げよう」という議論は、どの企業でも日常的にされています。しかし現場は、「サービス品質を上げよう!」と言われても、明日から何を頑張ったらいいのか全くピンとこないというのが実状です。「サービス品質を上げよう」とただ繰り返していても、サービス品質は上がらないのです。
そこで今回は、サービス品質を向上させるために、サービスサイエンスの視点で少しロジカルにサービス品質について考えてみたいと思います。
具体的には、サービス品質を6つに分解します。すると、ただ単に「サービス品質を上げよう」と議論するよりも、はるかに分かりやすく具体的な努力のポイントが見えてきます。
サービス品質の6つの要素
サービス品質を6つに分解してみると、次のようになります。
「正確性」「迅速性」「柔軟性」「共感性」「安心感」「好印象」
これらを「基本サービス品質」と呼びます。「基本」ですので、これらの6つはどれも欠かすことができません。それぞれを見ていきましょう。