資源の宝庫・日本、知恵を使えばコストは下がる

「びっくりドンキー」のアレフが描く外食産業の未来(2)

2014.04.08(火) 川嶋 諭
    http://goo.gl/p9nGcC
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エネルギーを地産地消する。エネルギーの大半を海外に依存してきた日本では何かぴんとこないかもしれない。しかし、原油価格が今後も高騰を続けるのが避けられないなかで、日本に眠るエネルギー資源を使えるものは何でも徹底活用しようというのは理にかなっている。

 外食産業のアレフ(札幌市)はエネルギーの地産地消企業の代表企業の1つである。前回に続きその取り組みをお伝えする。

お客さんに驚きを与えたいという創業者の強い思い

 アレフがこの世に産声を上げたのは岩手県の盛岡市だった。当初はハンバーガーが中心で、本場米国ということでお店の名前には米国の有名キャラクター名をちゃっかり“拝借”していたらしい。しかし、その企業が日本に進出してくるという話を聞きつけ、これは間違いなく問題になると考え、店名を変えることにした。

 人を驚かせることに何よりも喜びを感じていた創業者は、「びっくりドンキー」という店名を思いつく。お客さんにびっくりしてもらいたいと、「びっくり」という言葉をそのまま使った。

 一方、ドンキーは英語でロバのこと。こちらはロバのように着実に一歩ずつ前進していきたいという意思を表しているそうだ。

 お客さんをびっくりさせたいという創業者の思いは、店舗づくりにもよく表れている。合理的・機能的デザインが追求されている一般のファミリーレストランとは大きく異なり、外観も店舗内に入っても、何か異空間のような印象を受ける。

 実は、創業者のこうした思いが、環境経営にも影響しているのだ。見かけだけではなく、経営でも何か斬新で、人々の役に立つようなことができないものか・・・。

 アレフ環境部の嶋貫久雄部長は「亡くなった先代の社長は世界中を飛び回っては世の中の役に立つ新しい取り組みを見つけて取り入れようとしました。とにかく次から次へ、これはどうだと言ってくる。いつも振り回されていました」と語る。

 しかし、そうした創業者の強い気持ちが、「エネルギーの地産地消経営」につながっていることは間違いがない。もし事業を拡大することにほとんどの力を割いていたら、こうした経営はできなかったはずだ。

 利益を追求すること以外に創業者の強い思いがあることは、企業が永続性を担保するために不可欠なものである。

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早稲田大学理工学部卒、同大学院修了。日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社。1988年に「日経ビジネス」に異動後20年間在籍した。副編集長、米シリコンバレー支局長、編集部長、日経ビジネスオンライン編集長、発行人を務めた後、2008年に日本ビジネスプレス設立。

地球の明日

世界各地で、経済も環境も政治も大きく変化し始めた。私たちの地球は歴史的に大きな転換点を迎えていると言っていい。しかし、その現象を近視眼的に見ては変化の本質はとらえられない。日本を代表する有識者が、歴史的、哲学的な視点から地球上で起こっている変化の本質を考察する。

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