エネルギーの地産地消で、環境とコストの両得経営

「びっくりドンキー」のアレフが描く外食産業の未来(1)

2014.03.31(月) 川嶋 諭
    http://goo.gl/uCPyUn
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エネルギーに関して私たち日本人の常識はいささか古くなりすぎているのかもしれない。確かに石油や天然ガスをほとんど産出しない国にあって、エネルギーは海外に依存するものという考え方はやむを得ないところもある。

 しかし、これだけ原油価格が上昇し、一方で本当の安全対策まで考慮した原子力発電のコストは決して安くないことが判明したいま、そうした常識を疑ってみる必要があるように思える。

再生可能エネルギーを使い灯油の使用量をゼロに

 実は、使い古された常識の衣を脱ぎ捨て、果敢にエネルギーの地産地消に取り組んでいる企業が日本にはある。地元で得られる環境負荷の小さいエネルギーを使い、できるだけ化石燃料への依存を下げる。

 そう言うと、これまでは「環境には配慮しているかもしれないがコストが上がっては意味がない」という批判が常につきまとってきたが、さにあらず。エネルギーコストも大幅に削減している点がとても重要なのである。

 それはとりもなおさず企業の競争力を大幅に上げることを意味している。

 エネルギーの地産地消・低コスト化が、企業経営にとって最優先課題の1つになる時代が始まったと言ってもいいだろう。そういう企業をシリーズで紹介していきたい。

 原子力発電の良し悪しを大上段から議論するのもいいが、できるところから果敢に取り組んでいる企業の活動を参考にすることは極めて大切だと思うからだ。

 最初は、創業社長が「いま我々は外食産業だが、いずれはエネルギー産業へと転進している可能性がある」と社内外に向けて語りかけてきたアレフ(札幌市)。

 ハンバーグレストラン「びっくりドンキー」を全国展開する同社は、自然エネルギーの活用では知る人ぞ知る企業である。1996年から本格的に取り組みを始め、例えば2007年に操業を開始したアレフ北海道工場(恵庭市)では、それまで工場で調理や暖房用に使ってきた灯油を一滴も使わなくなった。

 それまでは1日当たり1000リットルも消費していた灯油をほぼ100%再生可能エネルギーに置き換えてしまった。

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早稲田大学理工学部卒、同大学院修了。日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社。1988年に「日経ビジネス」に異動後20年間在籍した。副編集長、米シリコンバレー支局長、編集部長、日経ビジネスオンライン編集長、発行人を務めた後、2008年に日本ビジネスプレス設立。

地球の明日

世界各地で、経済も環境も政治も大きく変化し始めた。私たちの地球は歴史的に大きな転換点を迎えていると言っていい。しかし、その現象を近視眼的に見ては変化の本質はとらえられない。日本を代表する有識者が、歴史的、哲学的な視点から地球上で起こっている変化の本質を考察する。

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