49%が中国産原料でも「北海道産」の怪

食品表示はどう変わる?(後篇)

2012.07.13(Fri) 白田 茜
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 食品表示を改めようとする消費者庁「食品表示一元化検討会」(以下、「検討会」)の議論が大詰めを迎えている。前篇では、アレルギー表示が不十分であること、外食や中食でアレルギー表示が進まないことについて述べた。

 後篇では、消費者の関心が高い「遺伝子組み換え」と「原料原産地」について述べたい。どこで原料が生産されたかを知らせるための「原料原産地」には、消費者に誤解を与えかねない表示もあるのだ。「遺伝子組み換え」も、欧米と比べて不十分な表示に留まっている現状がある。

拡大する原料原産地表示

 食品の原料がどこで生産されたか分かるのが「原産地」の表示だ。原産地表示が求められるようになった背景には、原料調達先の多様化やグローバル化がある。国内で加工される食品について「原料の産地を表示してほしい」という消費者の声が高まってきたのだ。

 生鮮食品ではすべてに原産地表示が義務づけられており、加工食品でも順次拡大してきている(下図)。

加工食品の原料原産地表示の拡大。2006年の時点で「緑茶」と「いりさや落花生、いり落花生及びいり豆腐」の表示義務があったが2009年の時点でそれぞれの食品群に「緑茶飲料」と「あげ落花生」が追加された (参考:消費者庁食品表示課「食品表示をめぐる主要な論点」を参考に筆者作成)
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1978年佐賀県生まれ。佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。


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