この記事の続編・「鳩山大恐慌の足音が聞こえる」はこちら
筆者は先月半ばに「民主党よ、お前は何者か?」と題し、鳩山民主党政権について次のように書いた。
外交上、とんでもないことが連続で起きている
「鳩山民主党政権とは、何者か。それは恐らく、空想的平和主義の傾向を持つ左派・リベラル思想の持ち主が政権の中枢を陣取り、それを真正左翼の社民党が政権内で左へ左へ傾かせる性格を持った政権だと言えよう」
「彼らが口にする『対等な日米関係』とは、左派・リベラル思想の見地から戦後日本の歩みを塗り替えることを意味しているのであり、だからこそ、日米関係がかつてないほどの危機に瀕しているのだ。私たちは、とんでもない政権を誕生させてしまったことになる」
我々が今、目の前で見せつけられている出来事は、まさに「とんでもない」ことの連続である。それは日本の将来にどんなマイナスのインパクトを与えるだろうか。今日と明日の2回に分けて検証してみる。
沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場〔AFPBB News〕
まず普天間問題である。
米海兵隊普天間飛行場の移設問題について、鳩山政権が年内決着を見送ったことは周知の通りだ。米国務省のトナー報道部長は記者会見で、コメントを求められた際、「特にない。我々は日本政府の検証作業に協力を続けていく」と語った。
だが、米政府の内実は全く異なる。年内決着見送りの少し前のことだが、ワシントンで活動する知日派の1人は、次のように話していた。
「マイケル・グリーン(ブッシュ政権下の国家安全保障会議上級アジア部長)が『鳩山政権は反米政権だ』と批判しても、私は『評価するにはもう少し辛抱が必要だ』とかばってきたつもりだ。しかし、シンガポール発言を聞いて、もはやかばうことをやめた」
「トラスト・ミー」発言の重みを理解しているのか
トラスト・ミー発言の重み〔AFPBB News〕
シンガポール発言とは、鳩山由紀夫首相が先月中旬、外遊先のシンガポールで同行記者団を前に「日米合意が前提なら作業部会を作る必要がない」「年末までに上げなければならないと約束したわけではない」「(来年1月の)名護市長選の結果に従って方向性を見定めることだってある」などと発言したことを指す。
この発言の前日、鳩山首相は来日したオバマ大統領と会談し、普天間問題は「迅速に結論」を得ることで合意したばかりだ。しかも、会談の席で、オバマ大統領に向かって「トラスト・ミー(私を信じて)」と言い切っていた。
「合衆国大統領を何だと思っているのか。鳩山さんは『海兵隊は沖縄からいなくなるべきだ』と思っているのなら、首脳会談の場でそう言うべきだ。会談で『トラスト・ミー』と言っておいて、すぐに別のことを言う。ワシントンでは、全く信頼できない相手という評価が定着してしまった」
この知日派は「普天間問題の決着が年を越しても、米国は何の反応もしないだろう。ただあきれるだけだ」と話していた。国務省報道部長の「特にない」という発言も、この文脈でとらえるべきだろう。
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