それは、従来のシステムでチェックインするゲストの待ち時間短縮にもつながっています。
もちろん、チェックイン、チェックアウト業務も大幅に削減することができました。
もうひとつ、近年導入してすでに好評をいただいているサービスに、レストランのモバイルオーダーがあります。
ゲストがスマートフォンで予約注文すると、指定した時間にレストランに行けば温かい食事がすぐに受け取れる。そんなサービスです。
モバイルオーダーは、フロリダにあるディズニー・リビエラ・リゾートが改装工事期間中に取り組んでいたのを見て、それを参考にして取り入れました。
前もって予約ができて、待つことなくすぐに食事ができるため、ゲストのみなさんからは、「遊び疲れて遅い時間にホテルに戻ってきて、すぐに食べることができてほっとする」「子どもが寝てしまってもちゃんと食事ができて助かる」など喜びの声をいただいています。
また、わたしたちホテル側としても、時間指定枠を設けることでキャパシティオーバーにならないように業務量をコントロールできるほか、オーダー制なので食材のロスが出ないといったメリットもあります。
現在では、モバイルオーダー限定のメニュー開発も行っていて、ゲストのみなさんのなかで、いつでも利用できる食事の選択肢として定着してきていると感じます。
ただし、わたしはどんなテクノロジーも「2番手で導入する」くらいのスピード感が良いと思っています。
最新技術を早くに導入すれば大きな話題になりますし、飛びつきたくなるものです。わたしも、オンラインサービスでもロボットでも、最新のものを見ればそんな気持ちがわいてきます。
しかし、ローンチ直後はたいていなんらかの技術的問題がつきもの。少し待てば、不具合が出ないように改善されたり、導入費用もある程度抑えられたりするのが一般的です。
だれよりも早く最新技術を取り入れるよりも、慎重に検討し、確実で安全に運用できる技術を取り入れていくほうが、結果として満足度の高いテクノロジー化になるはずです。