* 本コンテンツは以下講演の【講演動画】と【全文採録記事】で構成しています *
第6回 ファイナンス・イノベーション
特別講演2「日本企業が生き残る為のDXの本質は、MX(Management Transformation-Ⅱ- ワールドクラスの経営に必要なERM・危機管理・コーポレート機能」

開催日:2023年7月18日(火)
主催:JBpress/Japan Innovation Review

 今や時代のキーワードともいえるDX。その意味について近年は「企業文化の変革こそがDXの本質」と言われるようにもなりました。そこで必要になるのは「MX(マネジメントトランスフォーメーション)の視点」と強調するのは、世界的化学メーカー・デュポンの前副社長で、現在は東京都立大学大学院で特任教授を務める橋本勝則氏です。

 橋本氏は日本企業においても、ワールドクラスの経営ではスタンダードな考え方である「ミッション」「ビジョン」「バリュー」というコアバリュー(行動規範)を土台にした社内意識の統一を図り、それに基づくリスクマネジメントを推し進めるべきだと指摘します。その上で橋本氏は、デュポン社の「エンタープライズリスクマネジメント(全社的リスクマネジメント)」の仕組みを紹介。また、経営企画と経理財務が融合した「コーポレートCFO(最高財務責任者)」によるCFO組織の必要性についても語ります。

 日本企業が生き残っていくために、経営者や経理・財務には今後どのような役割が求められるのか。PBR(株価純資産倍率)1.0倍割れが話題となる中、エンタープライズリスクマネジメントを意識した高いレベルの経営の必要性を橋本氏が説きます。

【TOPICS】

  • DXの本質は企業文化の変革である
  • 経理・財務がD&MXの川を渡る船頭役に
  • 企業活動の屋台骨・コアバリューを全社に徹底させる
  • 「プランB」「ワーストケース」を絶えず想定する企業経営
  • 机上訓練を通じて危機管理規定を再確認する
  • 日本でも将来予想されるCFO組織への移行
  • 「Bean counter」から「Business person」へ
  • 経営者に求められるシステムインフラの整備