文・写真:金子 浩久

5年目のポルシェ ボクスターに乗りながら最新のクルマの話をしよう

 2017年12月に購入したポルシェ・718ボクスターが丸5年を経過しました。走行距離は6万km弱。コンフィギュレターを使って注文したので装備や仕様に過不足はなく、満足しながら運転しています。

 都内に住んでいるので毎日乗るわけではありませんが、いろいろなところに出掛けています。切れ味鋭い走りはもちろんのこと、美点の一つである前後の大きなトランクによる収容量の大きさもあって、実用性はとても高く重宝しています。

 電動化や自動化などが推し進められた最新のクルマを試乗すると、その進化ぶりや自分の718ボクスターとの違いなども如実に感じるようになるのも毎回のことです。718ボクスターのことだけでなく、そうした出掛けていった先で感じる自動車とそれを取り巻く現在の姿の一端を報告させて下さい。

イマドキ ポルシェは空気圧が画面に出てくるのだが……異常発生!

 僕の718ボクスターは納車以来ほぼノートラブルで過ごしてきましたが、いくつかのできごともありました。

 先日も、左リアタイヤがパンクして、ひと騒動ありました。

 まだ暑さが厳しかった頃は、なるべく徒歩では外出したくなく、いくつか溜め込んでしまった用事を片付けるために718ボクスターで出掛けようとした時のことです。

 自宅前の道路をホンの10メートル進んだところで、メーターパネル右側のマルチファンクションディスプレイにタイヤ空気圧についての警告が表示され、ふだんは聞かない“ポ~ンッ”という警告音まで鳴りました。

 マルチファンクションディスプレイには、ナビゲーション、運転支援、電話、音楽とラジオ、水温や油温、ターボ過給圧などの表示画面をステアリングポストから生えたレバーを上下させて切り替えながら表示できます。718ボクスターを上から見たアイコンの四隅に4本のタイヤそれぞれの空気圧もひとつの画面で表示されます。

 しかし、今回はアイコンは表示されず、赤く縁取りされた画面の真ん中に「左リアタイヤの空気圧を確認して下さい」というメッセージが現れたのでした。いつもと違ったその表示から、タダごとではないことがすぐに伝わってきました。空気圧が1.8であることも表記されています。

 左に寄せて停車し、降りて左リアタイヤを見ると、ペチャンと潰れています。明らかに空気が抜けている。少し離れて真後ろから見ると、わずかに左に傾いています。

 サイドウォールを確かめても、傷など異常は認められません。トレッド面にも何も見つからない。

 これでは、出掛けるわけには行きません。幸いに、この道は交通量の少ない一方通行なので、様子を見ながらバックでガレージに戻れます。

 ゆっくりとバックでガレージに戻しました。空気の圧力と量が減っているので、アスファルト路面のザラザラした感じがタイヤのゴムとホイールから直接的にハンドルから伝わってきました。さきほどガレージから出た時には感じなかったので、718ボクスターを動かしたことによって空気が抜けたのは間違いありません。空気圧は1.5に下がったことを示しています。