文・写真:金子 浩久

今回はこちら。ホットなコンパクトEV『アバルト 500e』に乗れた

次期ボクスターはEV!? 

 開発中の次期型ポルシェ718ボクスターを写したという流出画像がいくつかのメディアで記事化されていました。それらによると、718ボクスターは電動開閉式のキャンバストップを備えた2人乗りスポーツカーであることは変わらないながら、なんとEV(電気自動車)化されるというのです。

 それに合わせて、メーターパネルなどのドライバーインターフェイスもフルデジタル画面化され、一気にモダナイズされていた様子が写っていました。

 記事は、新型718ボクスターはモーターをドライバーの後ろに積んで後輪を駆動するものと、フロントにも2基目のモーターを搭載して4輪が駆動されるものがあるのではないかと予想していました。

 現行の718ボクスターに乗る者としては、ココロ穏やかではありません。まさか、こんなに早く718ボクスターがEV化されるとは思ってもみなかったからです。すぐにでも乗ってみたい! 

著者のポルシェ『718ボクスター』は2017年12月に新車購入したものだがまだ、現行型

オープントップのEVが新しい理由 その1

 理由は2つあります。まず、オープンボディを持ったEVがもたらしてくれる運転感覚が非常に新しいもので、今まで体験したことのないものであることです。このことを、先月に試乗した新型EV「アバルト500e」と、そのベースとなった「フィアット500e」を昨年に試乗して良く憶えていたからです。

こちらは昨年試乗した『フィアット 500e OPEN』

 アバルト500eもフィアット500eも、どちらもカブリオレに乗りました。屋根の開閉システムは同じで、スイッチひとつで全開にも全閉にもできるだけでなく、任意の位置で止めて、屋根の空き具合を自在に変えることができます。全開にしても、718ボクスターとは違ってボディの側面部分は残ってしまいますが、開放感はとても大きい。畳まれたキャンバスがリアウインド下端まで下がるので、頭上からボディの後ろ端までのすべてを開くことができるのです。

500らしい開き方をするキャンバストップ

 オープンボディを持つEVの新しい運転感覚とは、排気音を発しないモーター走行によるところが大きいです。自分の718ボクスターの屋根を下ろして走る時にはエンジンから排気音が直接的に聞こえてきますが、アバルト500eやフィアット500eではそれが無く、静かに走っていきます。

 その代わりに聞こえてくるのは鳥のさえずりや梢が擦れ合う音だとキザなことを言うつもりはありませんが、自分が運転しているクルマのエンジン音以外の、つまり外の音が良く聞こえてくるのです。

 他にクルマが走っていたら、まずそれらの発する音が最初に聞こえてきます。エンジン車だったらエンジンの排気音が、大型トラックやバスだったらディーゼル音が、EVや各種のハイブリッド車がモーターだけで走っている時の音の違いなども聞こえてきます。

 意外と明確に聞こえてくるのは、タイヤが路面と擦れる音です。高性能車の太いタイヤほど、ゴーッ、ザーッという音を発しながら走っています。

 信号で停止しても、アイドリング音や車内で再生されている音楽やラジオの音なども漏れ聞こえてくるものです。横断歩道のある信号待ちでは、歩行者の話し声や自転車やバイクの走行音。眼の不自由の人のためのアナウンスや案内音。サイレン、各種の呼び込み、ホストクラブの宣伝を流しながら走る大型トラックなど、初めてフィアット500eでオープンボディのEVを体験した時に、街でも郊外でも日常にはさまざまな音が溢れていることに気付かされたものでした。

 すると、どうなるのか?