露企業、米欧のソフトウエアに大きく依存
ロシアのIT企業幹部らも「経済制裁によりハードウエアが広範にわたり不足するだろう」と述べている。今後は西側製ソフトウエアのオープンソース版やロシア製ソフトに切り替える必要が出てくるが、その際にも困難な状況に直面するだろうと懸念している。
米マイクロソフトや米アマゾン・ドット・コム、米グーグルなどのIT大手はいずれもロシアでのクラウドサービスの新規販売を停止した。これらの既存ユーザーは依然としてサービスを利用できる。ただ、今後サブスクリプション(継続課金)が更新されなくなる。西側IT企業の方針転換や、ロシア政府の規制強化によって突如遮断される可能性もある。
IDCによると、ロシアのクラウドサービス市場ではマイクロソフトのシェアが17%で最大。これにアマゾンの14%、米IBMの10%と続き、ロシア企業ヤンデックスのシェアは3%にとどまる。
ロシア政府は17年に、政府系企業に対し西側製ソフトウエアの使用をやめるよう義務づけた。だが22年時点でも多くが米欧のソフトウエアに大きく依存している。
モスクワに拠点を置くIT企業の幹部は「制裁がすぐにも解除されるとはほとんど誰も考えていない」と述べた。「ほとんどの人はこれを新しい現実だととらえており、私たちはそれに適応することになる。ソビエト連邦時代のようになるだろう」と懸念を吐露したという。
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