重視するのは「納得度の最大化」と「売り上げの最大化」
キッチンカー事業者がMellowに登録する場合、最初に説明会に参加する。ここでは会社の説明に続き、参加者の疑問を解消するためのQ&Aの時間が十分に設けられている。例えば、「大雪になったら?」「体調が悪くなり休みたいときは?」「出店場所は選べるのか?」など。これらに納得してから登録に至る。
キッチンカー事業者が登録するとMellowから出店場所の案内が届くようになる。この時、出店場所の売上実績、建物周辺の状況などの情報も提供され、キッチンカー事業者はそれに納得してから出店を申し込む。
申し込みを受け、Mellowはスケジューリングを行うが、広いスペースに複数のキッチンカーが出店する際、そこで提供されるメニューのカテゴリーが被らないようにしている。Mellowが重視するのは、キッチンカー事業者の「納得度の最大化」と「売り上げの最大化」なのだ。
森口氏によると、人員数で生産性を見た場合、「固定店舗1店はセントラルキッチン(CK)1つとキッチンカー3台と同じ」という。キッチンカー1台が目標とする月間売り上げは100万円だが、オペレーションを仕組み化できれば、この売り上げはアルバイト1人の運営で実現可能。現状、キッチンカー3、4台を運営している事業者は少なからず存在し、増える傾向にあるのには、そうした背景があえる。
「固定店舗1つ」と「CK1つとキッチンカー3台」を比べた場合、カバーできる商圏は後者の方が広域になる。また、CKではキッチンカーが稼働している時間帯にゴーストレトランを営業することもでき、さらなる売り上げ拡大を図ることができる。