「思い付き」と「予約」の両方を取り込む

 CRISP のデータでは「CRISP SALAD WORKS」で30日間に1回以上購入しているアクティブユーザーの購入金額の平均は3500円程度。商品の単価は1200円あたりだから30日間に2.1~2.2回利用していることになる。

 このようなアクティブユーザーが「CRISP REPLENISH」を利用することで、このプランの最低の金額が1万5000円あたりだから、3500円の4倍程度となる。このサービスは7月に立ち上げて以来、現状150人程度が利用している。「このサービスはこれから増えていくだろう」と宮野氏は期待を寄せている。

「CRISP SALAD WORKSのサラダが大好きだけど、今日なぜ食べなかったのだろうというアクティブユーザーはたくさん存在する。それが、定期的に届くということであればこちらの方を利用するという可能性は大いに存在する」(宮野氏)

 これからはリアル店舗、バーチャル店舗の両方とも満遍なく増やしていく考えだ。リアル店舗は消費者に「CRISP SALAD WORKS」の存在とサービスを知ってもらうための最も効果的な媒体と捉えている。このサービスを体験した人がファンになってバーチャル店舗につながっていく。宮野氏は「店の前に来て思い付きで購入する人、予約をして購入する人の購入動機は全く異なりますが、この両方を取り込んでいくために、CRISP STATIONもCRISP REPLENISHも必要なのです」と語る。

 CRISPのビジョンはこうだ。

「レストラン体験を再定義することで、あらゆる場所でリアルなつながりをつくる」――DXとは「デジタル技術による変革」であり、それを自社の競争優位性に導くものとすると、CRISPのDXの取り組みは飲食業のトップランナーである。

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