JR大崎駅と直結するオフィスビル群の中の飲食店街にある。今後は地元の個人客の需要も想定する

 9月1日に「焼鳥IPPON」という店がオープンした。同店はDDホールディングスの連結子会社であるダイヤモンドダイニング(本社/東京都港区、代表/松村厚久)がフードテックのトレタ(本社/東京都品川区、代表/中村仁)とワンチームになって開発したということが喧伝され、今、何かと話題である。

 同店はJR大崎駅(東京都品川区)と直結するオフィスビル群の飲食店街にあり、需要のメインはオフィスワーカーのランチ需要、打ち合わせ等のティータイム、仕事帰りのディナーといったものだ。

「割烹」をイメージさせる和風モダンの内装。奥のスペースはすだれで半個室の空間ができるなど多様な利用に対応できる

 同店の最大の特徴は、接客上のオペレーションで発生する一つ一つを全てデジタル化していること。これまで現場業務は注文、会計と分断化されており、お客の側も店側のオペレーションに合わせることが必要だったが、同店を利用するお客はこれらをスマホ1台で完結できる。

 お客が同店で行う手順は以下の4点。店に入って席に通されると、①自分のスマホでQRコードを読み取り、デジタルメニューにアクセス。②メニューを選び、注文を送信(キッチンでは自動的にプリンターから調理指示が出力)。③食事終了後、クレジットカード情報を入力し会計。④会計後、必要に応じて電子レシート(=領収書)をメールで本人に送信する、だ。

焼き鳥は1本でも5本盛り合わせでも好みの串を、自分が選んだ味付けを注文できる