そして21年10月28日、新社名「Meta Platforms(メタ・プラットフォームズ)」を発表した。マーク・ザッカーバーグCEO(最高経営責任者)はかねて「次のコンピューター基盤」の構想を掲げていたが、この日同氏は「メタバースが次のフロンティアだ」とし、「現在と将来の事業をより反映する社名に変更した」と明らかにした

 これに伴い、21年10~12月期からSNSなどの既存事業を「ファミリー・オブ・アップス」、メタバース関連事業を「リアリティー・ラボ」として業績を開示する。また、日本の証券コードに相当するチッカーシンボルを21年12月1日に「FB」から「MVRS」に変更する。

「メタバースはニッチ市場」と専門家

 ただ、専門家はメタバースに関して懐疑的な見方をしている。ニューヨーク・タイムズによると、米カーネギーメロン大学テッパー経営大学院のティム・ダーデンジャー教授は、「メタが本格的な製品やサービスを市場投入するには、少なく見積もっても5~10年かかる」と予測している。

 現在メタが開発しているサービスは、2000年代初頭に一時的に流行したコンピューターゲーム「セカンドライフ」のようなものだという。「当時と比べ没入感は多少高まるだろうが、おそらく『セカンドライフの第2弾』にとどまる。メタのVR用端末『Oculus Quest 2』は一定の成功を収めている。だがVRは依然として趣味に熱中する一部の人のためのニッチ市場にとどまる」と同氏は指摘している。

 一方で、ザッカーバーグCEOの狙いは、米アップルや米グーグルのアプリストアに依存しないプラットフォームだとニューヨーク・タイムズは報じている。

 旧フェイスブックの21年7~9月期の決算は、売上高が前年同期比35%増の290億1000万ドル(約3兆2900億円)、純利益が同17%増の91億9400万ドル(約1兆400億円)だった。主力のインターネット広告は引き続き伸びたものの、売上高の増加率は4~6月期の56%から鈍化した。アップルが21年4月に実施した、プライバシー保護を目的とした広告規制が同社の業績に響いている。

 シェリル・サンドバーグCOO(最高執行責任者)は決算説明会で「売上高は本来、もっと伸びていたはずだ。当社と当社の広告主は今後もアップル規制の影響を受けるだろう」と述べていた。

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