フェイスブックから社名変更したメタ・プラットフォームズのロゴ(写真:ロイター/アフロ)

 フェイスブックから社名を変更した米Meta(メタ)が最初に挑戦する事業は実店舗の開設だと、米ニューヨーク・タイムズが11月5日に報じた。

実店舗でメタバース関連製品の展示・販売

 同紙が入手したとするメタの社内文書によると、同社はまず、米カリフォルニア州バーリンゲームに店舗を開設する計画。

 バーリンゲームは「メタバース」と呼ばれる仮想空間を開発している同社の「リアリティー・ラボ」のオフィスがある都市。ここに店舗を設置し、同部門が開発を手がけるハードウエアを展示・販売する計画だという。

 仮想現実(VR)用ヘッドマウントディスプレー「Oculus Quest(オキュラス・クエスト)」やテレビ会議端末「Portal(ポータル)」、眼鏡大手の仏エシロール・ルクソティカと共同開発した「レイバン」ブランドの眼鏡型端末「Ray-Ban Stories(レイバン・ストーリーズ)」などを紹介する店舗だという。将来は同様の店を世界展開し、AR(拡張現実)用の眼鏡型端末も販売する意向だと関係者は話している。

ザッカーバーグCEO「メタバースが次のフロンティアだ」

 同社は次世代SNS(交流サイト)を見据えてメタバースの開発に力を入れている。21年7月にはこの分野に取り組む事業部門を設置。21年8月にはVR端末を利用する新サービス「Horizon Workrooms(ホライゾン・ワークルーム)」を約20の国・地域で開始し、アバター(CGで作る分身)を通じて、異なる場所にいる利用者同士が同じ仮想空間内で会議などを開催できるようにした。

 また、21年9月にはメタバース構築に向けて5000万ドル(約57億円)を投じる計画を発表。さらに21年10月にはメタバース内のコンテンツなどを制作するクリエーターを支援するために1000万ドル(約11億4000万円)規模の基金を設立することも明らかにしていた。