スーパーが売った3日分の野菜セット

 コロナ対策の一環としてスーパーに入店人数・時間制限がかけられ、「買い物は3日に1回程度に」と自粛を求められた時期があった。その時期の顧客が抱える問題は、おおよそ以下のようなものだったのではないか。

・3日分あれこれ選んでいて店舗滞在時間が長くなると感染が怖い
・みんな買い占めに走って、欲しいものが売り切れているのではないか
・3日分の食材の目安量がよく分からない

 これらは、顧客の声に近いものではある。しかし、感染リスクを最小化する、といったことだけでは攻めのコロナ対策になっていない。皆さんがスーパー経営者なら、どのように考えるだろうか。

 このタイミングで、3日分の野菜をセットにして売り出したスーパーがあった。このスーパーでは、顧客の声からもう一歩踏み込んで、顧客の問題を仮説として考え、その解決を試みたのではないだろうか。しかも、店側は3日分の売上げを獲得できるため、感染症対策と売上確保の両方を実現した、攻めの対策と考えることができる。

ポイント:顧客が抱える問題の仮説を立てる