フードテック企業が躍進、コロナで脚光浴びる植物肉

企業が打ち出すSDGsやパーパスの「アイコン」へ

朝岡 崇史/2020.10.16

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 大手スーパーマーケットのクローガーでは3月中旬からビヨンド・ミートのハンバーガー用パテイやソーセージの販売をスタートさせたほか、5月からはインポッシブル・フーズのバーガー用パテイの12オンス(約340グラム)パックを全米の約1700店舗で取り扱うようになった。

 一方、流通業界の雄・ウォルマートでも7月からインポッシブル・フーズの同商品の販売をスタートさせただけでなく、9月末にはビヨンド・ミートの商品の取り扱いを約800店舗から2400店舗以上増やすと発表した。

 コロナ禍で脚光を浴びた植物肉は一過性のブームで終わらずに、今後、スマートな食習慣として定着していくのだろうか? また、米国同様、日本でも引く手あまたとなるのだろうか?

いつの間にか日本でも続々登場

 カニかまぼこがカニ肉の代用品として定着したように、植物肉が牛肉・豚肉・鶏肉の代用品として生活者に受け入れられるようになるためには、「価格」だけではなく、人間の官能的な評価、つまり「味」「香り」「見た目」「食感」の4つの要素をある程度、満たすことが重要であると考えられる。

 一般に植物肉の製造工程は、

(1)原材料である、加工に適した大豆などの調達
(2)栄養価をアップさせるための発芽制御
(3)エクストルーダーによる攪拌(弾力性をアップ)
(4)植物肉の成型と加工(パテイ、ソーセージなど)

 であると言われている。詳細な製造技術は各社の企業秘密になっているが、生活者を満足させる「味」「香り」「見た目」「食感」を再現できるかが、味にうるさい日本での植物肉の浸透のスピードを左右するかもしれない。

 実際のところ、食肉の代用食品としての植物肉の実力はどうだろうか?

 実はウーバーイーツによるデリバリーサービスの浸透やGO TOイートキャンペーンなど、コロナ禍で外食を取り巻く環境が激変する中で、日本でもモスバーガー、コメダ、フレッシュネスバーガー、ドトールなどメジャーな外食チェーンを中心に植物肉の浸透は確実に始まっている。

 著者の実体験をお話しすると、どのハンバーガーも「見た目」についてはまずまず合格点。課題は「味」「香り」「食感」で、特にグリルで焼いたパテイの香ばしい「香り」とひき肉特有の「食感」の再現だろう。