コロナ時代、日本に必要な「リーン」な働き方とは

バッチサイズを極限まで小さくして高速回転を

朝岡 崇史/2020.8.17

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リーンマネジメントについての世界的名著『リーン・スタートアップ』(エリック・リース著 日経BP社)と“アベノマスク”

(朝岡 崇史:ディライトデザイン代表取締役)

政府や官公庁の非常時対応にはリスペクトを払いたいが・・・

 今年(2020年)5月13日に「JDIR」に掲載した記事「デジタルで一変するコロナ後『ニューノーマル』の姿」で、アフターコロナ・ウィズコロナのニューノーマルに対しては「Think Positive」で受け入れ、日本が新しい時代のルールメーカーになるという気概を持つべきだ、という考え方をご紹介した。

 それはつまり、ニューノーマルにスピード感を持って対応すること、そのためには日本がグローバルスタンダードに劣後してきたデジタル活用を一気に挽回するチャンスであることを自覚して、官民を挙げて本気で取り組むことが必要であるということを意味する。

 そしてそのためには、官民を問わず、著者の専門分野である「デザイン思考」の考え方を導入し、「お客さま目線でアイデアを発想すること」「早い段階で失敗すること」「失敗から学習し、アジャイル(迅速)に改善すること」が何よりも肝要であることを説いた。

 しかし、実際はどうだっただろう。5月13日以降、政府から矢継ぎ早に打ち出された主な政策や施策を振り返ってみたい。

・「布マスクの全戸配布」(いわゆるアベノマスク)・・・厚生労働省(4月17日から配布開始)
・「特別定額給付金」・・・総務省(4月20日から受付開始)
・「接触確認アプリCOCOA」・・・厚生労働省(6月19日から配信開始)
・「GO TOキャンペーン」・・・国土交通省 観光庁(7月22日からスタート)

 成果については、誠に残念ながら、「(導入タイミングが)遅い」「(手続きが)拙い」「効果が期待できない」というのが大多数の日本国民の偽らざる感想ではないだろうか。

 もちろん、新型コロナのパンデミックという世界的なパニックの中、政府や都道府県の組織の中で日夜奮闘されている公務員の方々、ソフトウエア開発などで短い納期でなおかつボランティアに近い悪条件の中で働いている事業者の方々には心からリスペクトの気持ちを表したいと思う。