確かにわかりやすいかもしれませんね。さらに、コア・サテライト戦略なら最も少なくて2本の投信(コア1本+サテライト1本)でポートフォリオを構築することができます。これも大きなメリットです。特に初心者はシンプルに最低本数で投資をスタートさせ、必要なら後から少しずつ増やしていく方が投資のハードルが低くなるのではないでしょうか。
アクティブ投信は市場平均に勝てない?
コア資産として国内株式のインデックス投信を少額ずつ積立投資しながら、サテライト資産として国内外株式のアクティブ投信や個別株を無理のない範囲で加えていく――。これがコア・サテライト戦略の基本形のひとつといえます。
しかし実際は、そう簡単にはいかないようです。その理由として指摘されているのが、アクティブ投信のパフォーマンスが市場平均(言い換えるとインデックス投信)に勝つことが少ないという点です。
たとえば、2018年は投信運用にとって厳しい1年でした。投信評価のモーニングスターによると、資産カテゴリー別の年初来リターン(2018年12月21日時点)は、国内REIT型が8.41%で2017年の最下位から一転してトップとなった一方、前年トップの国内株式型が-18.09%で最下位となりました。
格付け投資情報センターによると、2017年の国内株式アクティブ型投信の運用実績は550本中、日経平均株価(+19%)を上回ったのが約9割の504本。対TOPIX(配当込みで+22%)でも8割の440本が上回っていました。
2018年は通常運行に戻ったかのようなパフォーマンスで、モーニングスターも「2018年の国内ファンドのパフォーマンスは、2017年と“ほぼ逆”となった」と指摘しています。
インデックス投信100%で十分という指摘も
アクティブ投信は一般に、株価の上昇局面で買われやすい傾向がある一方、相場が下落局面になると下落率が市場平均を上回る傾向があります。2018年10月以降に大きく下落したのは記憶に新しいところでしょう。ある市場価格に連動するように設計されるインデックス投信は、当然のことながらパフォーマンスは市場平均並み。下落局面でもそれ以上には悪化しません。