ファンドラップを「勉強代」と考え活用する

投資のヒントを見つける参考として、という利用法も

小島 淳/2018.12.18

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 テレビやインターネットなどで「ファンドラップ」の広告を見たことがある方は多いと思います。ファンドラップは、投資家が金融機関と投資に関する一任契約を結び、さまざまな投信(ファンド)を組み合わせて運用するサービス。2014年後半あたりから契約口座・金額ともに大きく増えてきました。

 日本投資顧問業協会によると、2018年9月末現在のファンドラップの契約金額は8兆5595億円、口座件数は80万0076件。1年間でそれぞれ約19.8%、約28.2%増えています。

毎月分配型投信の代替商品としてクローズアップ

 ファンドラップでは、投資家それぞれの投資金額、リスク志向、ライフプランなどを契約した金融機関とあらかじめ相談し、その結果に基づいて投信による分散投資を行います。一人ひとりに合ったオーダーメイドの資産運用というわけです。手間と時間がかかるので投資金額に最低条件が設定されており、対面の証券会社では数百万円からというケースが多いようです。

 そのファンドラップが近年、大きく伸びてきた理由は何でしょうか。2013年あたりにはアベノミクス相場による運用資産残高の増加と、それに合わせた新規資金の流入がありました。特筆すべきは、金融庁が金融機関に対して「フィデューシャリー・デューティー(顧客本位の業務運営)」を求めて、長期投資に向いた商品の提案や投信の“回転売買”による手数料稼ぎの抑制などを強く指導してきたことです。

 なかでも、投信市場で大きな割合を占めてきた毎月分配型について、金融庁は厳しい見方をしています。運用実績を上回るほど多くの分配金を出して投資元本が取り崩され、長期の資産形成には適さないというのがその理由。販売会社は毎月分配型投信の販売を自粛するようになりましたが、その代替としてクローズアップされたのがファンドラップだったいうことです。