それらのラボでは、何千もの候補から厳選して、昨年度は42件の実証実験を行いました。そのうち10件はもう実際にリリースされています。

 具体例として「カシャらく見積り」というアプリをご紹介しましょう。タブレット端末でお客さまの現状の自動車の保険証券と車検証をタブレットで撮影します。すると内容を自動で読み取り、保険料計算システムへ送ることで、お見積もりからご契約手続きまでペーパーレスで完了できる、というものです。すでに現場で使われ始めていて、結構反応はいいですよ。

 また、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)をセットアップしているほか、ベンチャーキャピタル(VC)にも投資しています。もうけを得るためではなくて、ネタの仕入れ口です。

 保険テック(インシュアテック)のスタートアップTrovなど、スタートアップ企業にもかなり出資しています。相手とのパートナーシップの一つの手段としてです。私はスタートアップ側にいた経験があるので、相手の気持ちも痛いほどわかります。正しいパートナーと正しい組み方をするのは大事なことだと思います。

デジタルは基本的に無国境

――現在ラボはどれぐらいの規模ですか。

 先ほどお話ししたように場所は3カ所。合わせて約60人です。半分が社内からの異動、半分が社外からの採用です。シリコンバレーは日本人の方が多いのですが、テルアビブは全員イスラエル人です。

 現状では「社内、国内、日本人」が優勢ですが、今後はテルアビブのように「社外、海外、外国人」をもっと増やしていきたいです。理由は主に3つあります。