(写真:アフロ)

(作家・ジャーナリスト:青沼 陽一郎)

 今年3月のWBCの侍ジャパンのメンバーで、プロ野球・西武ライオンズの山川穂高選手(31)が、知人女性に対して性的な暴行に及んだ強制性交の疑いで書類送検されたのは、今週23日のことだった。

強制性交等罪はかつての「強姦罪」

 容疑者となった山川は、昨年11月に20代の女性と都内で食事をした後、港区のホテルで女性を無理やり押し倒し、衣類を脱がし、膣やその他の下半身などから出血するほどのけがを負わせたとして、当初は「強制わいせつ致傷」の容疑で警視庁が被害届を受理した、と報じられていた。

 取材に山川本人はホテルに行ったこと、女性にけがを負わせたことは認めたものの、「無理矢理」であったことは一貫して否定していた。

 それが送検時には「強制性交」の容疑になっている。

今年3月11日のWBC第一次ラウンド、チェコ戦でも活躍した山川穂高だったが…(写真:CTK Photo/アフロ)

 強制性交等罪は、かつての「強姦罪」だ。それが2017年に刑法が改正され、強制性交等罪に変わって厳罰化されている。

 具体的には、強姦罪で、

<暴行又は脅迫を用いて13歳以上の女子を姦淫した者は、強姦の罪とし、3年以上の有期懲役に処する>

 と定められていたものが、

<13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下『性交等』という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する>

 となった。5年以上の有期刑に執行猶予はまずつかない。だから、山川が起訴されて、有罪となった場合は、実刑が確実のはずだ。