中国の盧沙野・駐フランス大使(資料写真、2020年2月1日、写真:Abaca/アフロ)

(福島 香織:ジャーナリスト)

 中国外交部がおかしい、ご乱心だ、とチャイナウォッチャーたちの間でもっぱら噂になっている。

 最近の出来事でいえば、旧ソ連から独立した小国の主権に関する、盧沙野・中国駐フランス大使の発言だ。発言から3日経って、ようやく外交部が訂正。だが謝罪はしておらず、むしろ西側メディアの挑発だと言いがかりをつけていた。

 また在韓中国大使館の外交官たちがソウルのレストランで女性と破廉恥行為に及んだことが韓国のテレビで報じられたが、中国大使館も中国外交部もだんまりを決め込んだ。

 中国の外交官は、もともとこんなに低レベルだったろうか? いや、習近平政権になってからではないか? 昨年、“戦狼外交官”として勇名を馳せた趙立堅が僻地に左遷され、さすがに習近平の外交路線が見直されるのではないか、と思われていたが、依然として中国外交官の「ご乱心」が絶えない。

 いったい外交部で何が起きているのだろう。