長いコロナ禍を経て訪れる春

 現在の年齢のまま2050年を生きる自分を想像して、その将来世代として現代にメッセージを送るとすると、以上のようなことになるだろうか。

 「大学に入ったら是非読め」と言われて、とても読めずに今日に至っている本の1つにプルーストの『失われた時を求めて』がある。

 この本に由来して、ふとした刺激である記憶が蘇ることは「プルースト効果」と呼ばれる。今月は、このプルースト効果のためか、これまでに起きた様々なことが思い出される。

 長いコロナ禍の時期を経て再び訪れようとしているこの春に、そうした記憶をつなげ、新しい気持ちでより良い未来への道筋を考えてみたいものだ。