診断は、「間質性肺炎」。 

 簡単にいえば、肺に穴が空き、ハチの巣状に壊れていってしまう病気だ。進行すると呼吸困難が進行し、死に至るという。 

 右の肺の3分の1程度が壊れていた。そして、壊れた肺は、元には戻らないそうだ。

 不幸中の幸いで、早期発見だった。しかし、ちょっとした風邪でも、こじらせると「急性増悪」という状態に陥り、肺炎を併発して命の危険に晒されるという。 

 マスクが手放せなくなった。 

 いつからこうなっていたのかはわからない。肺のCTスキャンを撮影したのは10年ほど前。当時、症状は見られなかった。 

 10年かけてここまで進行したのか、それとも最近発症したのか。40歳を過ぎたあたりからダッシュをすると感じていた息苦しさの原因は、もしかしたらこれだったのかもしれない。でも一方で、若い選手と同じ練習メニューをこなせていたのも事実だ。こればかりは、謎のままだ。  

 わたしは間質性肺病変という病気にかかっていて、右肺の3分の1が壊れている。

 その事実だけが突き付けられた。