赤線地区への観光客抑制する新措置を導入、アムステルダム

オランダ・アムステルダムの売春公認地区として知られる「飾り窓地区」(2011年10月13日撮影、資料写真)。(c)AFP/ANP/KOEN VAN WEEL〔AFPBB News

 皆さんは、ご自分の、あるいは皆さんのお子さんの「進学」をどのような観点からお考えになりますか?

 もっと分かりやすく言うなら、大学で学ぶということを「就職」とどれくらい関係づけて考えておられますか?

 例えば、息子さんが「インド哲学をやりたい」などと言ったとして、親御さんはどのように反応するか?

 「それは素晴らしい、深いテーマだ。頑張りなさい!」と言うか。それとも、「そんなものやっても就職先がないから、やめなさい」とたしなめるか・・・。

 こうした観点で、大変切実な問題がオランダで発生しました。

 同国のトップ大学、アムステルダム自由大学が、オランダ語の学部学生募集を停止(https://www.universityworldnews.com/post.php?story=20190301125347590)したのです。

 もし、東京大学が、日本語やその古典研究を「ペイしないから」と全面廃止してしまったら、いったい今日の日本社会はどのようなリアクションを示すでしょうか?

人類最高の叡智を支える言語

 アムステルダム自由大学とは個人的に長い縁があります。私は一個人の作曲家、演奏家として同市内にあるアンネ・フランク・ハウスとのコラボレーションを長年続けています。

 その国際教育部長ヤン・エリック・ドゥッベルマンの奥さん、ディーンケ・ホンディウス=アムステルダム自由大学史学科教授とも共同のプロジェクトを持っています。

 ディーンケさんは黒人奴隷流通史の専門家で、かつてアメリカ新大陸開拓初期、現在のニューヨークがニューアムステルダムと呼ばれた時代から、複数の大陸間で取引された奴隷貿易を研究する第一人者です。

 ちなみに、現在のニューヨークは、オランダ東インド会社が送った探検隊が発見しました。