2018年7月1日から韓国のアシアナ航空の国際線で、機内食が提供できなかったり、機内食を積み込むために出発時間が大幅に遅れる異例の事態が続いている。
騒動が広がるなか、機内食を供給する下請け会社の代表が自殺する事件も起きた。背景を探ると、ここでもオーナー会長の無理な経営が原因だという指摘が出ている。
機内食騒動は7月1日に始まった。この日、アシアナ航空の国際便80便のうち、36便で機内食を積まないまま出発することになった。
日本便や中国便ならともかく、東南アジアなど飛行時間が比較的長い便でも「ノーミール(機内食なし)」で出発した。
下請け会社の代表が自殺
機内食騒動は、2日、3日、4日も続き、「すぐにすべて解消できる見込みはない」という。5日からは、ブリトーや、パン、ヨーグルト、果物などが入った軽食セットを提供して、「何もなし」という事態は回避し始めた。
大韓航空と並び韓国を代表する航空会社のアシアナ航空で「機内食がない」という事態が続いたことは前代未聞で、韓国内では大きな話題になっている。
そんななか、仁川市内のアパートで、機内食を供給する下請け会社の代表が、自殺しているのが見つかった。韓国メディアによると、1日の騒動で疲弊していたといい、機内食騒動が死因だった可能性が高い。
アシアナ航空は、機内食を提供できない便の搭乗客に対して、1万ウォン(1円=10ウォン)の空港内食事券や30~50ドル相当の免税品購入クーポンを提供した。
機内では、「カップラーメン」を求めたり、クーポンで免税品を購入する客が相次いで、乗務員は大変な苦労だという。
いったいどうしてこんなことになってしまったのか。