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 警視庁は昨年の秋頃から取り締まりを開始し、12月には白タクを営業していた韓国籍の男を逮捕。今年1月と3月には中国籍の男を逮捕した。

中国大使館が春節を前に注意喚起

 2018年2月9日、日本の中国大使館は春節を目前に、来日する中国人観光客に向けて、白タクを利用しないよう注意喚起を行った。大使館のホームページには、「(日本では)自家用車は営業車両としては使えない」「資格のない運転手の車両が事故に遭うと十分な賠償を得られない」といった文章が中国語で掲載された。

 中国の在外公館が、その国の安全情報を発信することは珍しくない。だが民間のサービスに関して、こうしたスピーディーな注意喚起を行うのは異例である。中国大使館が動いたこともあり、その後、複数の中国メディアが日本における白タク問題を中国国内で報じるようになった。

 その3カ月前の昨年11月、中国・北京で開催された閣僚級の日中経済協力会議では、日本側から「白タク防止の申し入れが行われた」(関係筋)という。中国大使館が注意喚起に及んだのは、その申し入れが功を奏したとも考えられる。

 中国の政治に詳しい都内のある私立大学の教授は、「中国人相手にルールを浸透させたいならば、トップダウンで伝えるしかない。いくら民間が動いでも、中国ではトップが動かないと何も変わらない」と指摘する。

 別の在京の中国人識者は 「もしも日中間のムードが険悪だったら、日本側の“申し入れ”など聞き入れられなかったはず」と述べる。日中関係が改善しつつあるからこそ、タイムリーな連携ができたというわけだ。それは、日本が観光立国として健全に成長するには、日中間の政治の安定が不可欠だということも意味している。

羽田空港の白タクは「だいぶ減った」

 筆者は先週、羽田空港国際線ターミナルを訪れてみた。中国便が到着したタイミングに合わせて1階出口に向かう。空港から外に出る自動ドアが開くと、真っ先に視界に飛び込んできたのは、赤色灯を回して停車しているパトカーだった。