1月20日、決算発表とタイミングを同じくしてグーグルが最高経営責任者(CEO)の交代を発表した。CEO兼会長のエリック・シュミット氏(55)が会長職に専念し、これまで製品部門のトップを務めてきた共同創業者のラリー・ペイジ氏(38)がCEOとなり、同社の日常業務を統括する。

「グーグルに大人の監督者はもう不要」

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グーグル共同創業者のセルゲイ・ブリン氏(右)とラリー・ペイジ氏〔AFPBB News

 技術部門のトップを務めてきたもう1人の共同創業者セルゲイ・ブリン氏(37)は新製品を中心とした戦略的プロジェクトに集中する。シュミット氏は会長職に退くが、顧客、企業、政府対応の活動を行い、ペイジ氏とブリン氏のアドバイザー役も務めるという。

 シュミット氏がグーグルのCEO職に就いたのは2001年。2人の若い創業者とは対照的な“大人の監督者”として創業間もないグーグルを引っ張ってきた。

 米ノベルのCEOも務めた経験豊かなシュミット氏とペイジ氏、ブリン氏の「トロイカ体制」で意思決定を行い、この体制が奏功して同社はネット検索市場でトップに躍り出た。そしてこのモデルはシリコンバレーの多くの企業の模範になった。

 しかしグーグルは意思決定のプロセスを簡素化する道を選んだ。シュミット氏は同社のブログで「グーグルが成長するにつれて経営はより複雑になった」とし、「迅速な経営判断をするため、今が構造を変えるのに良い時期と判断した」と説明している。

 またシュミット氏は同日ツイッターに「グーグルには日常的な大人の監督はもはや不要」とつぶやいている。ブログでも、ペイジ氏はグーグルを率いる準備ができたと述べ、グーグルの創業者がこの10年で成長したと強調した。

急成長の10年を支えたシュミット氏

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大躍進を引っ張ってきたエリック・シュミット氏〔AFPBB News

 米ウォールストリート・ジャーナルはシュミット氏がCEOに就いてからの10年で、グーグルは大躍進したと伝えている。2004年にはIPO(新規株式公開)を果たし、ペイジ氏とブリン氏を億万長者にした。

 携帯電話の市場にも参入し、米アップルに対抗する存在となり、ウェブブラウザーや基本ソフト(OS)、オンラインオフィススイートを展開し米マイクロソフトを脅かしている。