5兆円の利益 3分の2は半導体

 9日の発表は暫定値で、サムスン電子はセグメント情報を公開していない。だが、利益急増の最大の要因は半導体事業だった。53兆ウォンの営業利益のうち、3分の2にあたる35兆ウォン前後を半導体事業が稼いだと見られている。

 とにかく、2017年は、空前の「半導体好況」だった。あらゆる分野で半導体需要が伸び、積極投資でハイエンドの半導体製品群に圧倒的な強みを見せるサムスン電子も稼ぎまくったのだ。

 「しばらくの間、いまの好況が突然変化する兆候は見えない」

 韓国のIT業界やアナリストは、2018年も「強いサムスン」を予測する。

 これまでなら、韓国メディアも大騒ぎだったはずだ。なにしろ韓国企業で50兆ウォンを超える利益を出した例などもちろんない。世界的にも、アップルなどごく一部の企業を除くと、「最も稼いだ企業」だったのだ。

「サムスン大賞賛」の報道がないのは・・・

 ところが、韓国メディアではこのところ、先行きに慎重な内容の記事が多い。

 1つは、「成長の限界論」だ。いくらなんでも50兆ウォンを超える利益が続くはずがない。必ず何かが起きるのではないか。成長の限界点に達したのではないかという懸念だ。

 言わんとすることは分かる。2018年も5兆円を超える利益を出せるかというと、難しいかもしれない。だが、インテルだって「世界一」の座を25年も維持した。「限界」と言われても説得力に欠けることも確かだ。

 もう1つは、「供給過剰」への懸念だ。半導体産業はこれまでも一貫して需要が拡大し続けた。ところが、それを上回る大規模投資が続いて供給過剰に陥る。このシリコンサイクルを繰り返してきた。

 日本や米国、欧州の半導体メモリーメーカーの多くが撤退してプレーヤー数が減少したため、ここ10年ほどはサムスン電子の市場支配が続いてきた。