米イーベイ傘下のインターネット決済サービス大手ペイパル(PayPal)が、内部告発サイト、ウィキリークス(WikiLeaks)の送金サービス口座を永久停止にしたと発表した。
25万点に及ぶ米政府の外交公電を11月28日から順次公開し始めたウィキリークスだが、それ以来同団体が利用するサービスが相次ぎ閉鎖されている。
サーバーやドメインサービスもストップ
1日には米アマゾン・ドットコム傘下のサーバーホスティング会社がウィキリークスのサービスを停止したほか、2日にはドメイン管理の米エブリDNSドットネット(EveryDNS.net)がサービスを停止した。
これにより既に「wikileaks.org」にアクセスできなくなっている。ウィキリークスは6日現在、スイスのドメイン「wikileaks.ch」をメーンサイトにして運用している。
ペイパルがサービスを停止したことで、ウィキリークスにとっては、小口の送金サービスとして広く普及している送金手段が断たれたことになるが、ウィキリークスはサイトで銀行振り込みや、クレジットカード決済、オーストラリアの私書箱への小切手送付といった形で寄付が行えると案内している。
またミニブログのツイッターを利用しており、ウィキリークスを「追放」した一連の米企業を非難するとともに、相次ぎ変わるドメインも案内している。
「不法行為を目的とした利用を禁じる」とペイパル
今回ペイパルが口座を閉鎖した理由は、「不法行為を目的とした利用を禁じる」とした同社サービスの利用規約にウィキリークスが違反したというもの。
アマゾンも「外交公電の暴露という行為で人々や団体が危険にさらされた」として、利用規約違反があったと説明している。
ドメイン管理の米エブリDNSドットネットの場合は、ウィキリークスを狙ったサイバー攻撃によって、ほかの利用者のサービス運営に支障が出るとし、「ほかの利用者のサービスを妨害してはならない」とする同社の利用規約にウィキリークスが違反したと述べている。