日本の労働生産性の低さが議論されるようになって久しい。労働生産性は、「GDP(国内総生産)を労働者数もしくは労働時間で割った数」で表されるが、日本の労働生産性は1993年以降ずっとOECD加盟国の中で、20位以下で推移している。
日本の労働生産性が低い原因の1つとしてたびたび指摘されるのが、労働時間の長さである。バブル期以降、日本においてもパートタイム従業者の比率は一貫して上がっており、2014年度では30%程度に達している。それに伴い、常用労働者の労働時間は徐々に短くなってきており、1995年の1900時間強から1750時間程度になっている。だが、正社員を中心とする一般労働者の労働時間は、ずっと2000時間を越えているのが実態である。
労働生産性の向上のために、労働時間を減らしながらいかに仕事を効率化するかが求められている。
現在、安倍政権においても「働き方改革実現会議」が設定され、議論を進めている最中である。月間残業時間の上限80時間や60時間というような声も聞かれるようになってきた。