米国のカリフォルニア大学アーバイン校のデービッド・ケイ教授がこの4月、国連特別報告者として「日本の表現の自由」を調べるために来日し、1週間の滞在で「日本の報道の自由は政府の抑圧によって脅威にさらされている」という結論を出した。日本政府はこの結論は誤りだとして、反論の準備中だという。
そのケイ氏が、5月12日に母校で「日本の言論の自由への脅威」と題する公開討論を開く。注目すべきなのが討論の相手である。その相手とは、日本の慰安婦問題を長年、糾弾し、特に安倍晋三首相への一方的な非難を続けてきた米国コネチカット大学のアレクシス・ダデン教授なのだ。さらに討論会の共催者には、同じように慰安婦問題で日本政府を攻撃してきたジョージタウン大学のジョーダン・サンド教授が名を連ねている。
ケイ氏は、日本側の反論がまだ出ないうちに、米国で一方的に日本の「言論弾圧」を断罪しようとしている。この動きに対して米国の別の日本研究者からは、「米国学界の一部の日本叩きの勢力が国連まで利用しようとしている。非常に政治的な動きだ」という批判も出ている。
「反日」の急先鋒、アレクシス・ダデン教授
ケイ氏は国連特別報告者として4月12日から19日まで日本に滞在し、日本での報道の自由の実情を調査するとして日本側の官民両方の関係者多数と面談した。その結果を4月19日に東京で記者会見して、「日本の報道の自由は政府の圧力や抑圧により危機に瀕している」と報告した。