堀北真希の結婚報道には、驚かされた。堀北真希のファンだというわけでは全然ないのだけど、なんとなく、堀北真希と「結婚」は結びつかない印象があった。

 それに加えて、山本耕史のアプローチの仕方にも度肝を抜かれた。彼のやり方には賛否あるだろうが、「盲目的」と呼ぶに相応しい行動だと思う。

 僕は、何かに熱中するということがほとんどない。いつでも、心や頭のどこかは冷めている。「我を忘れる」とか「没頭する」ということがない。やればそこそこ何でもできるのだけど、結局そこそこレベルにまでしか達しない。僕の中にはいつも、何かに盲目的になれる人を羨む気持ちがある。

 今回は、盲目的に突き進む何かを見つられた人たちの苦労と輝きに満ちた3冊を紹介したい。

そこに“無駄”という概念はない

 宮下奈都 著『羊と鋼の森』(文藝春秋)

『羊と鋼の森』(宮下奈都著、文藝春秋、1500円、税別)

 主人公の外村には、ある種の盲目さが備わっている。

「外村ががんばってるのは無駄じゃない」

 そんな風に先輩から声を掛けてもらった外村は、意外な反応を返す。

「よくわかりません。無駄ってどういうことを言うのか」

 凄い答えだ、と思った。外村は、最短距離を疾走できるほど、器用でも才能があるわけでもない。だからきっと、さまざまな回り道をしているはずだ。しかし外村は、無駄だと感じることがない。無駄という概念が、理解できない。