大規模化は自滅への道、
農業を強くするカギはダウンサイジングだ

味の社会学(第16回)

2014.12.24(Wed) 菅 慎太郎
筆者プロフィール&コラム概要

 クリスマス、そして年を明けてのバレンタインデーなど、需要が高まるこの冬シーズンに、店頭からバターが消えました。昨年(2013年)の猛暑による乳牛への影響という気候要因と、酪農家の離農等での乳牛頭数がそもそも減っている構造的要因により、生乳の生産量が不足しているのです。

 現在では、政府の緊急輸入対策により、約1万トンの輸入が決まり、11月26日までに7000トンが乳業メーカーに売り渡されたということですから、クリスマスケーキが消えるという事態はひとまず避けられたようです。皆さんも正しい情報を得て、買いだめ等のパニックを起こさないようにしていただきたいと思います。

戸数は減少、一方で規模拡大する酪農家

 さて、現在、生乳生産の不足という問題に加え、消費者の牛乳需要の低下も加速しています。生乳を巡る需給ギャップは、恒常的な問題として考えなければいけない時代にきています。

出典:農林水産省「畜産統計」より抜粋

 上のグラフは、乳用牛の飼養動向を示したものですが、酪農家の戸数は減少をたどる一方です。一方、1戸あたり頭数はむしろ増える傾向を示しています。背景には、高齢化などで離農した農家からの乳用牛の吸収や、輸入飼料や資材の高騰のなかで規模の拡大によるコスト低減を目指したことなどがあると見られます。

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株式会社味香り戦略研究所 味覚参謀、口福ラボ代表
1977年埼玉県生まれ。味覚コンサルタント&コピーライター。「おいしさ」の表現を企画する口福ラボを主宰し、味香り戦略研究所では「味覚参謀(フェロー)」としてマーケット分析、商品開発を手がける。キッズデザインパーク講師。日本味育協会認定講師。渋谷珍味研究会顧問。鹿児島市新産業連携創出WGアドバイザー。


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