韓国の反日は安倍政権以前から
野田佳彦前首相が自身のブログ「かわら版」(8月18日)で冷え込んだ日韓関係について、興味深い発言をしている。
それによると2013年秋、日韓関係の立て直しについて、「日韓の有識者による会合が密かに開催」されたそうだ。この会合で「韓国側出席者は異口同音に日韓関係の冷え込みは、日本の右傾化が原因である」と指摘したそうである。日本の右傾化というのが、安倍政権のことを指していることは明らかだ。
これに対し野田氏は、時系列的に事実関係を詳細に語って反論したそうである。
まず2011年10月の訪韓の際、当時の李明博大統領は、「歴代の韓国大統領は就任直後は未来志向の日韓関係を唱えるが、任期後半になると反日カードを使いながら支持率を上げようとしてきた。私はそういうことをしたくない」と、きっぱりと明言したこと。
ところが直後の12月に京都で開催された日韓首脳会談では、李大統領は時間の大半を費やしていわゆる従軍慰安婦問題の解決を求めてきたため、野田氏が1965年の日韓請求権協定によって法的には完全に決着しているという立場を貫き通したこと。これが、「翌年8月の李大統領による竹島上陸という常軌を逸した行動の伏線となり、日韓関係の急速な悪化につながった」というのが野田氏の見立てである。
その上で野田氏は、「両国関係の悪化は残念ながら既に野田政権の時から始まっていました。その時、日本は右傾化していたのでしょうか。むしろ、ナショナリズムとポピュリズム(大衆迎合主義)を連動させる動きが韓国側から始まったと見るべきでしょう」と指摘している。
中国でもそうだが、国内政治事情のために「反日」を利用する。最近では、韓国で日本を利用することを指した「用日」という言葉があるそうだが、このような行為は自ら世界の三流国と宣言するようなものだと知るべきだ。