もはや食卓の主役?
お手軽“時短”料理の勢いが止まらない

「働きながら料理もしたい」ニーズに対応

2014.08.01(Fri) 白田 茜
筆者プロフィール&コラム概要

 料理の“時短化”が進んでいるのをご存じだろうか。手早く食卓に出せる食材のニーズが高まっており、料理にかける時間が少なくなっているのだ。

 小売と食品メーカーの時短料理への対応は急速に進みつつある。スーパーマーケットは調理済みの商品を拡充し、食品メーカーも時短料理の食材開発に力を入れている。コンビニエンスストアでも調理済み食品の「中食」を展開している。

 時短料理が進む背景について分析し、小売の現状と私たちの食卓がどう変わりつつあるのか、見てみたい。

店の食材陳列も時短料理型にシフト

 最近、スーパーで増えたと感じるのが“時短料理”商品だ。すぐ加熱できるようカットしてある野菜、味付けしてある肉や魚、電子レンジで温めるだけの商品などが並ぶ。あえるだけのパスタソース、ごはんに混ぜるだけの具材などのバリエーションも増えてきた。

 以前は、このような商品は店舗のお惣菜コーナーの一部に並ぶか、野菜コーナーの隅にカット野菜として置かれている程度だった。買ったらそのまま食べられる刺身やローストビーフも、それぞれ鮮魚と精肉コーナーに売り場が分かれていて選びにくかった。

 しかし、最近では、小売が時短料理コーナーを設置して、複数の食材の組み合わせを提案するようになってきた。温めるだけの商品やそのまま食べられるローストビーフなどのコーナーを隣接させ、来客した人が商品を選びやすくする工夫をしている。惣菜の種類も増え、中には豊富な種類の惣菜を揃え、グラム単位で量り売りする“ビュッフェスタイル”で集客する店舗も現れてきた。

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1978年佐賀県生まれ。佐賀県庁で食品のブランド化に関わる。その後、大学院で農業政策や食品安全に関するリスクコミュニケーションを学ぶ。食品コンサルタント会社を経て、現在は社会的関心が高い科学ニュースについて専門家のコメントを収集しジャーナリストに提供する活動をしている。関心のあるテーマは、農業、食品流通、食品安全、リスクコミュニケーション。


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