米国の調査会社IDCの最新の調査によると、今年4~6月期の世界のパソコン出荷台数は8150万5000台になり、前年同期に比べ22.4%増加した。

 パソコン市場の回復は続いており、企業が古いパソコンからの買い換えを始めているという。これにより、出荷台数でしばらく3位の地位に甘んじていた米デルを2位に押し上げた。

レノボとアスーステックが急成長

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PC出荷台数のトップは米ヒューレット・パッカード〔AFPBB News

 出荷台数のトップは、シェアが18.1%となった米ヒューレット・パッカード(HP)。このあとデル(シェア13.0%)、台湾エイサー(同12.6%)、中国レノボ(同10.2%)、東芝(同5.3%)、台湾アスーステック(同5.3%)と続いている。

 HPの出荷台数伸び率は米国市場の平均を超えているが、世界市場では12.2%にとどまり、平均を大きく下回った。

 一方でデルの伸び率は19.1%。企業ユーザーのほか、アジア太平洋地域と中南米での需要増に支えられた。出荷台数は1061万6000台となり、900万台割れしていた前年同期から回復した。

 デルに2位の座を明け渡したエイサーは、米国や日本といった、成長率が低かった市場で影響を受けた。ただし同社は新興国市場で急成長しているという。

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新興国市場で好調な4位の中国レノボ〔AFPBB News

 4位のレノボの伸び率は47%。同社はすべての地域で好調だったが、とりわけ欧州/中東/アフリカ(EMEA)や新興国市場における伸びが目立つ。レノボはアジア太平洋地域に強みを持つパソコンメーカーだが、北米や欧州で急速に顧客を増やしている。

 また同社パソコンの牽引役はノートパソコンだが、新興国や企業市場でデスクトップパソコンも伸びているという。

 アスーステックと同率で5位につけた東芝の伸び率は26%だった。アジア太平洋地域でノートパソコンが好調のほか、米国やEMEAでも堅調に伸びている。